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道徳の時間

2016.04.19(11:59) 2195

なんでこの作品を予約したのかは忘れましたがおそらく「このミス」発表前に
予約待ちを軽減する目的で大賞受賞作を予想して予約した本の中の一冊だったと
思っていましたが江戸川乱歩賞受賞作でした。
非常にオーソドックスな形式の作品でした。あまりにも典型的な内容構成で
笑っちゃいそうなくらいです。内容は
仕事の失敗で休職中のフリーのビデオジャーナリストが主人公です。
その前に何をして職を失っているのかは伏せられて徐々に明らかになります。
その休職中に知人より仕事の依頼を打診されます。
それは13年前に小学校で講演中だった教育者が聴講していた大学生に300人にのぼる
父兄や子供たちの目の前でナイフで刺殺される事件のドキュメント映画撮影の依頼でした。
刺殺した犯人は「道徳の問題です」の一言だけを発し、事件を黙秘、自白のないまま
刑を実行され収監されました。
その仕事を受けた前後に似たようなメッセージが残されるイタズラが頻発します。
          道徳の時間
冒頭に書いた典型的な内容構成とありますがこの作品を卑下しているわけでなく
非常に興味を持って読むことができます。ですが客観的に悩める主人公に何があったのか
追っている事件の真相と現在起きている主人公の回りの事件に結びつきがあるのか
という作品がまわりにあふれていて、ベタに感じてしまった。
乱歩賞作品ばかり読み漁っていたので同受賞作の本作の作風も
他と似たようになってしまうのかなぁ。
ラストで意外だったのは13年前の事件と現在起こった芸術家の自殺、二つの事件が
最後にはつながるものとばかり思っていたのでその手法をどうするのか
見守っていましたがそこが交わることなく終わってしまったことは
物足りないと感じた上にではなぜ二つの事件を取りあげたのかの疑問が
生じてきました。ラストの越智についてはそうでしょ、結構早い段階で私は気づきましたが
主人公はそこに想像が及ばなかったのかも腑におちなかった。
終盤は謎解きも話の焦点になってきますがもう一つ、報道の線引きもあげられるかと
ただ、残念ながら作者がここで述べている報道側が超えてはならない一線を
私は感覚として持ち合わせていないので何がいけないのかがわからなかった。
短い小説ですがいろいろ詰まった内容であると思います。

バックスクリーン三連発


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