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血の弔旗【読書感想】

2016.02.01(13:42) 2118

このミスのランキングが発表される前に1位にランクインが予想される作品を
図書館に予約していた中の一冊が手元に届いたのが本作品で
このミスでは9位にランクされたそうです。初めての作家ですね。
内容は戦後から高度成長期の東京が舞台です。
金融屋の原島勇平(政治家にもつながるフィクサーのイメージ)の
お抱え運転手を勤めていた主人公・謙治があるとき原島の邸宅に表には出せない何かしらの金の
受け渡しが行われることを知り、その金を強奪します。
仲間と奪った金を隠して4年間寝かせることにし、4年後に再開することを誓い散会します。
     血の弔旗
まず、主人公・謙治の金を奪う動機がはっきりしない。
なんとなく強奪しましたという感じです。作者がまず金を奪うことありきで作品を書いている
ような感じです。なのでその奪取方法もデザインされていないのが不満ですかね。
計画らしきものはあるにはあるのだが緻密さというものがまるで感じられない。
続いて場面の切り替えがうまくないなと感じました。どういうことかというと
現在進行形で二人が会話しているとして思い出の昔の話に及んだとしたら、今読んでいるのが
現在なのか過去なのか混乱することが、そのあたりがうまくない
4年後には数億円の金が手に入るとなるのですがなぜ4年後なのかがはっきりしない
4年のときが経ってもその金を狙うやくざはいつまでたっても忘れるはずがないのに
なぜなんだろうか。またそのヤーさん連中はなぜ謙治を拉致して金のありかを吐かせることを
しないんだろうか、ずっと気になっていました。
まだあります、方々から謙治に疑いがかけられますがその根拠が原島邸で放し飼いにされていた
猛犬3匹が毒殺されるのに襲われもせずに実行できたのは犬がなついていた身内だけだ
ということです。おかしな話でしょ、邸宅の塀の向こう側から毒入りの餌を放り込めば
済む話です、それを根拠に実行犯は主人公しかいないとなっています。
理由が薄弱すぎるでしょ。
こんなもんじゃおさまりません、犯行を実行するのも4人の仲間で行いますがそれぞれのつながり
を知られてはいけないんです。理由はそのうちの一人が主人公のアリバイを証明しているからなんですが
その4人のつながりというのが戦中の疎開先で出会っているのです。
そして信じられないことに警察はその疎開について情報をつかんでいない
かなり有力とされる容疑者の経歴を掘り返さないなんて事があるのでしょうか
怠慢なのかアホなのか。日本の警察がそんなぼんくらなはずがありません。
580ページもある分厚い本なのですがそのぶ厚さ分ツッコミどころが満載です。
スタートはよかったのですがいろんなところに脇の甘さがでまくりです
読んでいてなるほどこのミス1位になれなかったはずだとわかりました
ちなみに表紙のワンちゃん3匹は冒頭で毒殺されます。そんなキャラクターなのになぜ表紙に
もってこられているのかもなぞです。

バックスクリーン三連発


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