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天地明察

2012.05.30(18:43) 807

2010年の本屋大賞受賞作だそうです。本屋大賞作は過去3回、
「夜のピクニック」「ゴールデンスランバー」「告白」と
読んでいるのですが前者二作があまりにも駄作でこの賞に対する不信感から
受賞作が大きな宣伝とともに書店に平積みされていても手に取ることは
ありませんでした。「告白」はそれとは知らずに読んでいたが
湊かなえについては不満はない
         天地明察
えらい人気になっていることは多摩市の予約数からしれていたので
試しに予約していたのだがようやく手にすることができた。
泰平の江戸時代に碁打ちとして城に仕える渋川春海が算術と天測から
800年続き旧態化したそれまでの暦を最新の暦に改暦する青春小説。
主人公、渋川春海は一言でいうと謹厳誠実。
読んでいて非常に気持ちのいい人物であった。物語は大きく二つに分かれてた
北極出地(各地で北極星の測定をし、日本各地の緯度を特定する)旅の青年時代と
江戸に帰ってきてから改暦に挑む後半の二つだ。
作者のセンスの良さを感じるのは前半部分の北極出地をダラダラ書くのではなく
さらりとまとめたところに感じることができた。実在の人物を取り上げているようで
小説にありながら歴史ドキュメントを見ているようにも感じた。
作中に10ページほどしか語られなかったが主人公の妻が亡くなったときは
思わず読んで涙ぐみそうになったのは先述のとおり主人公が誠実な性格の
せいで多くを感情移入されてしまったからなのかも。
人を一つも二つも思いやり、日本人らしさを前面に出したいい作品だと思う。
本屋大賞作というとスニーカー文庫のようなイメージを持っていて
ちょっと下に見ていたが本作は想像するに主人公と一緒で相当に時間をかけて
題材を調べ上げた上での作品であると思われる。
ずいぶんとイメージを一新させられました。

残念だが私は著者の名前を読むことができない

バックスクリーン三連発


2012年05月
  1. 天地明察(05/30)
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